2019年2月8日
『何も知らない状態で、選んだもの』
今日の話は、小学校の高学年の子とか、中学生とかに聞いてほしいな、っと思っている。
でも、僕のフェイスブックを読んでいる人は、だいたいがもうちょい上の大人だから、そのくらいの子供がいる人とかが読んで、ふ〜〜ん、と、何かを感じてくれるのであれば、それもまた良いと思う。
僕は、文学や音楽と中学生の頃に出会いました。中学3年生の頃。たぶん、遅い方だと思う。その時まで全然、見向きもしていなかった。
でも、自分で読もうと思ってから、ずっと本は読み続けているし、音楽もちゃんと聴こうと思って、それからずっと聴き続けてる。
本との出会いは、こんな感じ。
中学の教科書の付録で、資料集と呼ばれているものがあって、僕はその付録の資料集の方が好きだったので、授業中、そっちを眺めていることの方が多かった。
資料集には、世界中の文学者の顔写真が載っていて、その横にその人についてのウンチクが、チョコチョコっと書かれていた。人の写真がいっぱい載っているというのが良かった。日本の作家だと、芥川龍之介と太宰治はルックスがイケてるな、と中学生の頃の僕は思っていた。
その頃の僕にとって、ルックスがイケてるというのは、かなり重要なポイントだったのだと思う。ルックスの面で、僕が何より気になったのは、アメリカ文学のところに、最新の作家として紹介されていたポール・オースターだった。
ずば抜けてハンサムだったし、今、って感じをすごく感じた。僕はその写真を見て、この人の本を読むべきだ、と思った。そして、本屋に行って彼の書いた『幽霊たち』という本を買った。内容なんて全然知らなかったけど。
結果、自分で言うのもなんだけど、すごい良い本を選んだと思う。
それ以来、彼の本はだいたい全部読んでる。英語が出来るようになってからは、英語でも全部読んでる。わからない単語はあるけど、だいたいわかるから、辞書なんか使わずにガンガン読んでる。
いろんな本を今は読んでるけど、何も知らないのに選んだ最初の作家が、ポール・オースターだったっていうのは、僕にとって、最高の入り口だったな、と思う。
音楽だって、同じやり方で僕はアプローチした。
中学生のお年玉ってだいたい、3000円くらいのものだったから、それまでマイケル・ジャクソンを除いてピンときた音楽なんてほとんどなかったけど、その時ふっと閃いて、
「今日は、音楽を買いに行こう」
そう心の中で言い放って、ひとりで電車に乗って、池袋のHMVにCDを見に行った(聴きに行ったではなく、見に行った)。知ってるアーティストなんてほとんどいなかったけど、なんだかめちゃくちゃウキウキしていたのを今でも覚えている。
僕は、視聴もせずに、ジャクソンポロックが描いたような絵に、輪切りに切ったレモンがポンポンポンと三つのせてあるストーン・ローゼズのファーストアルバムのジャケットに目を留め、これにしようと決めた。ドキドキしながら、2500円を払って家に帰った。
CDプレイヤーを持っていなかったから、母のデッキを借りて、CDからテープに落として、自分の部屋でウォークマンで、ストーン・ローゼズのファーストを聴いた。その時のことが今も忘れられない。
今思うと、それで僕の人生、大きく変わったんだな、ということがわかる。誰にも、何も聞かずに、何も知らずに選んだものが、すごい大切なキッカケやターニング・ポイントになっていたんだな、ってそう思う。
何も知らなくても、わからなくても、自分にとって大切なものを選ぶ力を人は持っているのかもしれない。
そんな気が、最近している。
今日の話は、小学校の高学年の子とか、中学生とかに聞いてほしいな、っと思っている。
でも、僕のフェイスブックを読んでいる人は、だいたいがもうちょい上の大人だから、そのくらいの子供がいる人とかが読んで、ふ〜〜ん、と、何かを感じてくれるのであれば、それもまた良いと思う。
僕は、文学や音楽と中学生の頃に出会いました。中学3年生の頃。たぶん、遅い方だと思う。その時まで全然、見向きもしていなかった。
でも、自分で読もうと思ってから、ずっと本は読み続けているし、音楽もちゃんと聴こうと思って、それからずっと聴き続けてる。
本との出会いは、こんな感じ。
中学の教科書の付録で、資料集と呼ばれているものがあって、僕はその付録の資料集の方が好きだったので、授業中、そっちを眺めていることの方が多かった。
資料集には、世界中の文学者の顔写真が載っていて、その横にその人についてのウンチクが、チョコチョコっと書かれていた。人の写真がいっぱい載っているというのが良かった。日本の作家だと、芥川龍之介と太宰治はルックスがイケてるな、と中学生の頃の僕は思っていた。
その頃の僕にとって、ルックスがイケてるというのは、かなり重要なポイントだったのだと思う。ルックスの面で、僕が何より気になったのは、アメリカ文学のところに、最新の作家として紹介されていたポール・オースターだった。
ずば抜けてハンサムだったし、今、って感じをすごく感じた。僕はその写真を見て、この人の本を読むべきだ、と思った。そして、本屋に行って彼の書いた『幽霊たち』という本を買った。内容なんて全然知らなかったけど。
結果、自分で言うのもなんだけど、すごい良い本を選んだと思う。
それ以来、彼の本はだいたい全部読んでる。英語が出来るようになってからは、英語でも全部読んでる。わからない単語はあるけど、だいたいわかるから、辞書なんか使わずにガンガン読んでる。
いろんな本を今は読んでるけど、何も知らないのに選んだ最初の作家が、ポール・オースターだったっていうのは、僕にとって、最高の入り口だったな、と思う。
音楽だって、同じやり方で僕はアプローチした。
中学生のお年玉ってだいたい、3000円くらいのものだったから、それまでマイケル・ジャクソンを除いてピンときた音楽なんてほとんどなかったけど、その時ふっと閃いて、
「今日は、音楽を買いに行こう」
そう心の中で言い放って、ひとりで電車に乗って、池袋のHMVにCDを見に行った(聴きに行ったではなく、見に行った)。知ってるアーティストなんてほとんどいなかったけど、なんだかめちゃくちゃウキウキしていたのを今でも覚えている。
僕は、視聴もせずに、ジャクソンポロックが描いたような絵に、輪切りに切ったレモンがポンポンポンと三つのせてあるストーン・ローゼズのファーストアルバムのジャケットに目を留め、これにしようと決めた。ドキドキしながら、2500円を払って家に帰った。
CDプレイヤーを持っていなかったから、母のデッキを借りて、CDからテープに落として、自分の部屋でウォークマンで、ストーン・ローゼズのファーストを聴いた。その時のことが今も忘れられない。
今思うと、それで僕の人生、大きく変わったんだな、ということがわかる。誰にも、何も聞かずに、何も知らずに選んだものが、すごい大切なキッカケやターニング・ポイントになっていたんだな、ってそう思う。
何も知らなくても、わからなくても、自分にとって大切なものを選ぶ力を人は持っているのかもしれない。
そんな気が、最近している。