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『風さんのおはなし』
風さんにこの前会った。
僕がトボトボと一人で歩いていると、風さんが後ろからやってきて僕の横に来て、肩をポンと叩いた。僕はなんだか不思議に元気が出たので、サンキューと風さんにお礼を言いたかった、一緒にはなしたかったのだが、風さんはぜんぜん止まらない。ヒューヒューとうたを歌いながらどんどん先へ進んで行くのだ。僕が風さんの背中をなんとか目で追いかけていると、風さんは振り向きざまにちょっと微笑んで、俺のことはもう忘れろ、さぁ行け。そう言い放って、足取り軽く去っていった。なんてキザな奴だ。でもカッコイイ、そして羨ましい。
風さんにこの前会った。
僕がトボトボと一人で歩いていると、風さんが後ろからやってきて僕の横に来て、肩をポンと叩いた。僕はなんだか不思議に元気が出たので、サンキューと風さんにお礼を言いたかった、一緒にはなしたかったのだが、風さんはぜんぜん止まらない。ヒューヒューとうたを歌いながらどんどん先へ進んで行くのだ。僕が風さんの背中をなんとか目で追いかけていると、風さんは振り向きざまにちょっと微笑んで、俺のことはもう忘れろ、さぁ行け。そう言い放って、足取り軽く去っていった。なんてキザな奴だ。でもカッコイイ、そして羨ましい。