23
『空さんのはなし』
僕は空さんと会った。
あれは、いつのことだったろうか?
初めて会ったのは、もうずっとずっと前のことだ。
空さんは、とても素敵な人だ。
僕よりもずっと若くて、頭も良い。純粋でまっすぐな人だ。
不思議なもので、人にはそれぞれにその器とその大きさがある。
僕は空さんを目の前にすると空さんの大きさを感じて、いつも自分を小さく感じる。
だから、彼女は僕よりもずっとずっと若いけれど、何故だか僕は敬語を使って彼女に話しかけていた。
でも、ある日のこと、僕が本当に落ち込んでいろんなことがわからなくなってしまった日があった。
その日の僕は本当にひとりぼっちだった。他の人たちはみんな楽しそうに騒いでいるのだが、僕のまわりだけがシーンと嘘のように静まりかえっていた。そんな時に空さんは僕のところになんの前触れもなく近づいて来て、ワタシ、アナタのこと大スキと言った。ほんの一瞬だったけれど、ハッキリと聞こえる声で。
驚いて、空さんの顔をハッと見たら、彼女の顔はドキドキしていた。僕は、何も考えずに、直ぐに、僕も空さんのことが大スキですとかえした。その後、僕と空さんはずっと静かにそこにいた。もう何も喋れなかったけれど心がジーンと温かくなった。今でも、あの日を覚えている。僕が今、生きているのは、空さんのおかげだと僕は知っている。
僕は空さんと会った。
あれは、いつのことだったろうか?
初めて会ったのは、もうずっとずっと前のことだ。
空さんは、とても素敵な人だ。
僕よりもずっと若くて、頭も良い。純粋でまっすぐな人だ。
不思議なもので、人にはそれぞれにその器とその大きさがある。
僕は空さんを目の前にすると空さんの大きさを感じて、いつも自分を小さく感じる。
だから、彼女は僕よりもずっとずっと若いけれど、何故だか僕は敬語を使って彼女に話しかけていた。
でも、ある日のこと、僕が本当に落ち込んでいろんなことがわからなくなってしまった日があった。
その日の僕は本当にひとりぼっちだった。他の人たちはみんな楽しそうに騒いでいるのだが、僕のまわりだけがシーンと嘘のように静まりかえっていた。そんな時に空さんは僕のところになんの前触れもなく近づいて来て、ワタシ、アナタのこと大スキと言った。ほんの一瞬だったけれど、ハッキリと聞こえる声で。
驚いて、空さんの顔をハッと見たら、彼女の顔はドキドキしていた。僕は、何も考えずに、直ぐに、僕も空さんのことが大スキですとかえした。その後、僕と空さんはずっと静かにそこにいた。もう何も喋れなかったけれど心がジーンと温かくなった。今でも、あの日を覚えている。僕が今、生きているのは、空さんのおかげだと僕は知っている。